じんじんする日々

気をつけているつもりでも、その「つもり」が及ばないところで、じんじんは日常的に生産されてしまう

非常に私たちらしくないイベントに、家族総出で参加してきた

今日はちょいと足を伸ばして、ノースベイにある金持ちヨットクラブで開催された自然環境保護団体のファンドレイジングイベントにお呼ばれしてきました。

以前学校の授業の一環で、サンフランシスコベイに浮かぶエンジェルアイランドにいってきたのですが、その費用を安くしてくれたのがこの自然環境保護団体だったのです。

で、私は日本語ができるので、エンジェルアイランドに残された日本語メッセージの保存&解読を行うプロジェクトチームを立ち上げて、写真撮影と文字解読をしていたのです。

集まった情報を整理してスライドにまとめて、よし発表するぞという段になって、よくあることですが、今回はそういう趣旨じゃなくて、学校の授業で行ったフィールドトリップの紹介のほうに重点を置きたいみたいだから、イメージ写真をたくさん見せて、日本語メッセージの紹介は、そうだな、2点くらいにしようじゃないか。

なんてことを告げられたのです。

幸い、私はプロフェッショナルのキャリアがありますもんで、そういう急ハンドルを食らっても死なないでバランスを立て直すことができるのです(踏ん張りました)。

もともとは何ヶ月も準備期間があったのに、最終的にこの大きなやり直しと修正を行ったのは、昨夜と今朝といった具合いでした。

なんとかかんとか、5分程度のプレゼンテーション用のスライドを、得意になってきた(でもまだ不便な)Preziで作って、金持ちの集まるヨットクラブへと乗り込んできたという次第です。

娘と妻とを連れていったのですが、会場のドアを開くと、「スーツじゃない格好で」と聞いていたのですが、みーーんなパリッとスーツを着ています。

まじかい。

子供づれで着ているのも私たちのみ。なんだか最初の一秒目からその空間での浮いた存在になってしまったのですが、こういうときにうちの奥さんは心強いのです。そういうのへっちゃらなのです。

それにつられて、自分たちの会話を楽しむことに集中していたら、浮いた存在であることとかすっかり忘れることができました。そんなこと、どうでもいいっていうように。

ただでビールを2杯もらって、ただでサラダとパンとステーキを食べて、いよいよ私たちのプレゼンテーションの出番です。

いつもだったらど緊張してしまう場面ですが、家族がいてくれたのと、ビールが2杯入っているのもあって、わりかしスムーズにお話しすることができました。

サクッと5分、みなさんのドネーションのおかげで、我々はエンジェルアイランドにフィールドトリップに割安で行くことができて、こんなことやあんなことを学んできたんですよ。そこには日本語のメッセージがあるのですが、それらはこういう背景で書かれた文言で、時代のこういう移り変わりを表しているのです。という話をしてきました。

身内の贔屓目ですが、妻によると、大成功だったということです。

アメリカ人のみなさんは、エンターテイメント(とか挑戦とか)に対して心優しい人が多いので、そういうことも手伝って、大きな拍手をいただくことができました。

私はアラフォーですが、若く見られる顔立ちだし、それは普段は好きじゃないのですが(今日もバーでひとり年齢確認をさせられた)、学生と身分を明かしたことも手伝って、異国から来た若い兄ちゃんががんばっているというふうにハードルをバリ下げることもできていただろうと思います。

そういうこともあるんだけれど、たくさんの拍手とポジティブなフィードバックをいただいて、私は有頂天な夜でした。

おかげで普段は好きじゃない真夜中の運転もぶいぶい走らせることができたし、家に着いてからのハイボールもうまく、今日はぐっすりと眠れそうな気がしています。

昼間に挑んだオンライン授業のテスト結果が、芳しくなかったこととか、まだスタートもきれていない2つのレポートに追われていることとか思い出さずにいられるので嬉しいばかりです。

ああ、なんか非常に私たちらしくないイベントだったけれど、いい経験になった。チャレンジしてみてよかったなぁ。