苦手なものにこそ近づいていけ!
今日はマネジメントの勉強に時間を割きました。
マネジメントのクラスのくせに、このオンライン授業はマネジメントがゆるゆるなので、最近おろそかにしてしまっていましたが、さすがにここらで要キャッチアップという段になってきていたのです。いや、まだ十分には追いついていないのですが。
これまでのところは、曲がりなりにもビジネスの経験がある私にとっては、知っている知識の再学習というのが多くて、今期の手を抜いてもやりくりできる授業の筆頭に数えられていましたが、今日勉強した「Organizational development(組織開発)」のところは知らないことだらけだったので、そういう点では楽しめました。
しかし、この科目、好きじゃありません。
本当、組織のあり方とか、マネジメントとか、どうやって集団をマネージしてベストパフォーマンスを引き出すかだとかはそそらないんですよね。本を読んでいても会社員時代の自分のことが思い出されて憂鬱に感じたり、「いや、そんなセオリー通りにはいかねーだろ、ばかやろう」なんて心の中でイチャモンをつけたりするばっかりです。
自分の思考の次元が低いので、あまり楽しくないのです。
理由のひとつは、自分が経営者としてグループを率いて活躍するという夢を思い描いていないからというのがあるでしょう。過去を振り返っても、後輩を引き連れて何かしたという記憶はほとんどないし、性格的にも正直、向いてないだろうと思っています。私が何か事業をやるとしたら、自分ひとりでだとか、近しい人と数人規模で、自分がプレイヤーとして関われることがしたいですね。
会社に属していたときは、「マネージャーになりたい」と言っていたときもあったのですが、それはそういうピラミッド構造が作られているからであって、後輩に追い抜かれたりするのが嫌だったからであって、純粋な仕事内容としては、あまり自分のやりたいことではないのかもしれないと思っていました。権力闘争みたいなのが一番嫌いですし。
なんでそんな志向になっているかというと、おそらく、チームやグループとして働かずとも、自分ひとりでも高品質なプロダクトが作れると思っている節があるからだろうと思います。なんなら、自分ひとりでやったほうが良い品質が達成できる場合が多いと思っています。
いえ、チームワークが大嫌いだとか、不必要だとか思っているわけではありません。チームワークが上手にまわれば、個人の能力の足し算以上のものが作られ得ることもわかっています。
しかし、自分の信念を削ぎ落としていってみると、究極的なところでは、チームとしての成熟度よりも、そこにどのような個人が関わっているのか、それぞれの個性のとんがりのほうが重要だという個人主義・個性主義というような考え方を持っているようで、どうもそれがタネになって、私の反マネジメント志向が生まれてきているのじゃないかと思われるのです。
個々人の能力を活かすための組織というのは、素晴らしいと思うのですが、組織がうまくまわるための個々人の組織化というのは、不正義なんじゃないかという考え方です。
所属する人の個性を活かすマネジメント。
そんな名前の本も出回っているだろうことは十分わかるのですが、なかなか信頼できず、苦手意識が払拭できないでいます。
しかしながら、ここ10年くらいの私のテーマのひとつが、「苦手なものにこそ近づいてみる」というものなので、その考えを杖にしてなんとかこのマネジメントなる教科も一歩一歩がんばって取り組んでいこうと思っているところです。
いや、だからなに、あの、つまり、その、苦手意識の強いマネジメントについてしっかり学び、そのなかに自分の好きな分野、たとえばそれは「個性を活かすマネジメント」なんだろうと思うのですが、それを発見確認することで、好き嫌いの多い自分の人生を少し開いて生きやすくするというような考え方でやっています。
嫌いをでっかい嫌いのまま放置しておくと、生きづらいですからね。その内側へと分け入って、自分の領土を広げるという作戦です。それは今のところ、うまくいっているような、それでなんだか苦しんでいるような、微妙なところですけども。
協力のリーダーシップ―メンバーの個性を活かすチームワークの技術 (Harvard Business Review Anthology)
- 作者: DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/07/31
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログ (6件) を見る