じんじんする日々

気をつけているつもりでも、その「つもり」が及ばないところで、じんじんは日常的に生産されてしまう

日米食文化のちがい 番外編 『American Ways』紹介

今日はちょっと時間がとれなさそうなので、「学校の課題で書いた英語エッセイを振り返りながら、ああだこうだ言ってみる企画・第二弾」の番外編として、エッセイの途中で出てくる『American Ways』という本の紹介をしておきたいと思います。

 

AMERICAN WAYS (4E) Student Book

 

これは、2015年秋のESL(English as Second Language)のクラスで、教科書(のひとつ)として使っていたものです。

ESL生徒向けに(つまりは外向きに)アメリカのカルチャーを紹介しているなの本ですが、とても興味深いものでした。

最初に、「アメリカは広大で、多様で、歴史が浅い」というところから説き始めています。そして、この本がメインとして扱うのは、「長年移住者たちを引きつけてきた、アメリカの伝統的な、支配的文化の価値」である、と書いています(p.10)。

ぼくは、以前にも書いているかと思いますが、アメリカやアメリカのポップカルチャー(映画とか、ドラマとか、音楽とか、スポーツとか)が好きで好きで移住した人間ではないので、こういう一段深いところからの文化の紹介はとてもありがたいです。どうせ住んでいるし、これからも住んでいくので、たくさんの「好き」を見つけていきたいと思っているからです(できれば)。

こういう、軽すぎず重すぎず、バカすぎず真面目すぎない取っ掛かりは、非常にありがたい。

著者たちも、「これは、伝統的なアメリカ人の基本的な信念、価値観、性格特性についての本」(P.11)と位置付けて、「アメリカ人の行動や組織の静的なファクトについてではなくて、それらの人々や組織の行動の原動力の部分について書いていきます」と宣言しています。

ご参考までに、各チャプタータイトルの日本語訳を載っけておきましょう。

  1. はじめに:アメリカの文化を理解する
  2. 伝統的なアメリカの価値と信念
  3. アメリカの宗教による遺産
  4. フロンティアによる遺産
  5. 豊かさの遺産
  6. アメリカン・ビジネスの世界
  7. アメリカの政府と政治
  8. アメリカにおける人種・民族の多様性
  9. アメリカにおける教育
  10. アメリカ人の余暇の過ごし方
  11. アメリカの家族
  12. 岐路に立つアメリカン・バリュー

簡単な英語で簡潔に、しかし豊富に、多角的に、アメリカン・カルチャーの在り様を案内しているあっぱれな入門書だと思います。トクヴィルの知見を多く受け継いでいる(と書いている)というのも、魅力の理由かもしれません。

機会があれば(あるでしょうか?)、ぜひ手にとってみてください。今まで見聞きしてきたアメリカが、あまり好きじゃないという人にこそ読んでもらいたい一冊です(←より困難ですが)。

 

AMERICAN WAYS (4E) Student Book

AMERICAN WAYS (4E) Student Book

  • 作者: Maryanne Datesman,JoAnn Crandall,Edward N. Kearny
  • 出版社/メーカー: Pearson Japan
  • 発売日: 2014/01/20
  • メディア: ペーパーバック
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